私はファストファッション店で雇われ店長として働いています。毎日夜遅くまで働いているのですが、会社は、私が管理職であるとして残業代を支払おうとしません。しかし、私には、アルバイトの採用やシフト作成をするくらいの権限しかなく、管理職とは名ばかりの存在です。私は残業代を請求することが出来るのでしょうか。

「名ばかり管理職」という言葉を一躍有名にしたのは、日本マクドナルド事件でした(東京地判平成20年1月28日判時1998号149頁)。管理監督者とは、労働条件の決定その他労務管理について経営者と一体的立場にある人のことを指しますが、管理監督者については、残業代を支払う必要がない場合があるので(労基法41条2号)、管理監督者にあたるかどうかがとても重要になります。
この点について、日本マクドナルド事件では、次の3つの観点から総合的に判断しています。その内容は、〔1〕職務の内容、権限及び責任の程度(経営者と一体的な立場で仕事をしているか否か)、〔2〕実際の勤務態様における労働時間の裁量の有無(出社退社や勤務時間について厳格な規制を受けていないかどうか)、〔3〕待遇の内容、程度(その地位にふさわしい待遇がなされているかどうか)、です。
ご質問の場合は、アルバイトの採用やシフト作成の権限が与えられていたことから、〔1〕の要素は充たすように思えます。しかし、アルバイトの数が足りない時などに、店長が事実上ヘルプに入ることが強制されていた場合や、勤務時間中に店舗に常駐していなければならないなどの事情がある場合には、〔2〕の要素が否定されやすくなります。また、長時間労働をした結果、時給換算でアルバイトよりも低い賃金しか支給されていなかった場合には、〔3〕の要素が否定されやすくなります。
いずれにせよ、具体的な事案において、3つの要素を総合的に考慮して判断されるのであり、どれか一つの要素に当てはまったからといって、ただちに管理監督者にあたるというわけではありません。

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