通勤時間は労働時間に含まれないということですが、出張における移動時間は、労働時間に含まれないのでしょうか?

労働時間とは、会社の指揮・監督下にあって、労働を提供している時間とされています。通勤時間の場合には、会社の指揮・監督下にあるわけではないため、一般的には労働時間にはあたらないと考えられています。出張先への移動時間についても、その間は、会社の指揮・監督下にあるわけではなく、消極的に解する見解が有力です。裁判例には、「出張の際の往復に要する時間は労働者が日常出勤に費やす時間と同一性質であると考えられるから、右所要時間は労働時間に算入されず、したがって時間外労働の問題は起こり得ないと解するのが相当である」とするものがあります(横浜地裁判決昭和49年1月26日)。
ただし、一度会社に立寄ってから向かう場合や、出張先から会社へ戻る場合にあっては、その時間は労働時間にあたると一般的には解されています。たとえば、営業で取引先をまわる場合などが想定されるでしょう。
また、会社から指示があって、業務上必要な書類や商品・機材等を運搬しているような場合や運送業など移動そのものを業務としている場合には、業務として移動をしているといえるため、労働時間にあたると考えられています。上司が同行しての出張の場合にも、会社の指揮・監督下にあるとして、労働時間にあたると解されています。
なお、労働基準法38条の2で「労働者が労働時間の全部又は一部について事業場外で業務に従事した場合において、労働時間を算定し難いときは、所定労働時間労働したものとみなす。」と規定されており、通勤途上による寄り道で、その時間の把握が困難な場合には、原則として所定労働時間(みなし時間)とし、時間外労働として扱わなくてもよいとされます。たとえば、私たち弁護士の業務を例にとれば、朝裁判所に寄ってから事務所に行くという場合には、仮に就業開始時刻より早く裁判所に寄ったとしても、時間外労働と扱われないことになります。

当事務所では、弁護士が毎日のように残業問題の相談に向き合っております。残業問題でお悩みの方はお気軽にご相談ください。

法律相談のメールでのご予約は24時間受付

ご予約専用フリーダイヤル:0120-778-123(平日:9:00~21:00/土日祝:9:00~19:00)

フリーダイヤルが繋がらない場合は 03-6263-9944 まで